平成16年第一回定例会一般質問      
                         

1.指定管理者制度

2.特色ある公園

3.東京都台東区立リサイクルプラザ条例

       
                                 
                区民クラブの木下えつきです          
 

早速、質問を、させていただきます。

ホームレスの自立サポート事業として、公園でテント生活をしている人たちに対し、アパートを低家賃で貸し付け、自立に向けた支援をする事が、東京都と区長会で合意されたとの記事が 2月17日の新聞で報道されました。

一見、公園から青テントが無くなり、すばらしい施策のように思えますが、台東区はこの問題に対し、他区と大きく違う状況を抱えています。慎重の上にも慎重をきして、この問題に対処してもらいたいと思いましが、区長のお考えをお聞かせください。

 

 
                 
                                 
      V S                      
                                 
                区長答弁              
 

木下議員のご質問にお答えいたします。

ご質問の第一は、路上生活者対策についてでございます。

都と特別区は、これまで、共同で路上生活者の就労自立のための支援事業を行い、一定の成果をあげて参りました。

昨年の暮れ、東京都からこれまでの取り組みに加え、新たな施策として、住宅支援を中心とする事業が提案されました。

この事業は、低家賃の借上げ住宅をニ年間貸し付け、合わせて就労支援・生活相談等を行うものでございます。

特別区は、借上げ住宅の確保先及び期間等の課題について、協議しているところでございますが、減少しない、いわゆる「ブルー  テント」の現状や課題の緊急性などから、  都区共同事業として、平成十六年度に着手 することなど、基本的事項について、ニ月  十六日の区長会において合意したものでございます。

路上生活者問題は、大都市問題であり、都と特別区が共同して一体となって取り組むべき課題であり、台東区など路上生活者の 多い区に過大な負担が生じないよう、今後、都区協議等を十分行って参りたいと存じます。

   
                   
                                 
                木下質問              
           

次に、指定管理者制度について質問いたします。

台東区では、これまでに国や他団体に先駆けて「民間で出来ることは民間で」という理念のもとに、学校機械警備、給食調理委託、保養所、特別養護老人ホームなど多くの施設管理を民間委託し、質の低下をさせることなく経費の削減をし、財政の健全化に努めてまいりました。

しかし、行政改革は永遠の課題で、これで終わりということはありません。

区民の目線で常に見直しをしなければ、区民の信頼を得ることは出来ません。

時代のニーズは刻々として変わります。民間企業の長引く不況の中で、区政運営や公務員に対する風当たりはさらに厳しくなっております。そんな時代だからこそ、更なる改革が必要です。

そこで私は、昨年の地方自治法の改正で導入された、指定管理者制度について質問いたします。

これまでの地方自治法では、公共施設の管理は自治体直営が原則で、例外的に外郭団体や、公共的団体等に限って委託できることになっていました。

しかし、今回の法改正で、民間企業を含む幅広い事業者に施設の管理を行わせることが出来るようになりました

この制度が活用されて民間委託が行われれば、具体例としては、通年開館の図書館や深夜まで泳げる温水プールなど、今までには思いも及ばなかった公共サービスを受けることが出来る可能性が広がってきたのです。

今や、区民の多様化するニーズに効果的、効率的に対応するために、民間の自由な発想と豊富なノウ・ハウを活用することが有効であるということを、国が認め、住民の公平な利用が確保されることを条件に、指定管理者制度を積極的に活用することが望ましい時代になったのです。

このことは、自治体の施設運営において大きなエポック・メーキングと言えます。

民間の専門的なノウ・ハウを活用することにより管理経費が節減になり、施設利用料の低料金化が図られ、さらに、利用者の満足度が上がり、その結果として利用者が増加すれば、よいことづくしです。

東京都でも、昨年、第四回定例都議会の所信表明の中で、都知事が、「公の施設に民間事業者の参入を可能にする指定管理者制度を導入する。」と述べ、特に都立公園と体育施設、文化施設を名指しして、この制度の積極的活用を図っていくことを表明いたしました。

法律では、現に管理委託を行っている公の施設については、法施行後、3年以内の、平成18年9月までに施設の管理状況全般について点検した上で、指定管理者制度に移行するか、あるいは直営に戻すかの判断をします。そして、指定管理者制度を導入するならば、条例の整備や指定管理者の選定作業をすることになります。

私がつねづね申し上げていたように、「行政の守備範囲」を明確に選定しなければならないのです。

今、定例会に、特別養護老人ホーム「蔵前」の受託業者が変更となり、指定管理者制度に関して、条例の改正が提案されておりますが、私は、そのほか、すべての公の施設につきましても、指定管理者制度を積極的に活用して行くべきだと思いますが、お考えをお聞かせ下さい。

また、この制度について、現在どのように検討しているか、具体的なタイムスケジュールも含めてお示しください。

さらに、指定管理者制度では、すでに管理委託している、公の施設への制度の適用を検討する必要がありますが、委託しているか否かにかかわらず、公共施設は常に効率的・効果的な運営を行うことが求められておりますし、また、適正な管理を行うことが行政としての責務であります。

台東区では区民会館、健康増進センター、少年自然の家、生涯学習センターなど、直営施設がまだまだ多数あります。

これらの施設においても、法制度や利用者の公平性や個人情報の保護など十分留意しつつ、指定管理者制度への移行の可否を庁内あげて検討すべきではないかと思いますが、区長と教育長の決意をお聞かせ下さい。

日経新聞の報道によりますと、特に都市部を中心に公立保育所の民間委託や民営化が急速に広がっております。

ある団体の調査で、公立保育所の民間委託・民営化の計画の有無を尋ねたところ、東京23区では、半数を超す13区が「計画がある」との回答でした。また、他の3区でも「検討中」との回答があり、今年4月の新年度から、1から2園で導入する区が多く、その後、民営化を拡大する予定の区もありました。

台東区は先程申し上げましたように、他区に先駆けて多くの分野で民間委託を進め、成功させてきた実績があります。

保育所につきましても、台東区の子育ての環境をしっかり見据えて、保育の質を低下させないという信念をもった上で、指定管理者制度を活用して、委託の可否を検討する必要があると思いますがお考えをお聞かせ下さい。

   
                   
                                 
                区長答弁              
               

ご質問の第二は、指定管理者制度についてでございます。

まず、指定管理者制度の活用についてでございます。

指定管理者制度は、公の施設につきまして、住民サービスの向上と経費の節減等の目的を効果的に達成するための制度と認識しております。

区といたしましても、指定管理者制度の 趣旨を十分に踏まえて、区のすべての公の 施設につきまして、適用を検討し、制度を活用していくべき施設につきましては、早期に、制度を適用して参りたいと考えております。

次に、検討状況及びタイムスケジュールについてでございます。

区では、平成十六年度中を目途に、指定管理者制度の適用に関する指針を検討しているところでございます。

「特別養護老人ホーム蔵前」等への適用を平成十六年四月から開始いたしますが、その後は、指針に基づき、準備の整ったものから、順次適用していく予定でございます。

次に、直営施設の指定管理者制度への移行についてでございます。

現在、区が運営している施設につきましても、今後策定する指針に基づき、個別の法令による規定などを踏まえつつ、可能なものについては、制度を適用して参りたいと考えております。

 次に、公立保育所についての指定管理者 制度の活用についてでございます。

 保育分野におきましても、公立保育所の 民間委託化や認証保育所の導入などの規制 緩和が進むなか、本区では、二か所の認証  保育所の開設や延長保育の拡大など、保育 施策に積極的に取り組んで参りました。

 指定管理者制度の公立保育所への適用に つきましては、本区といたしましても、今後の公立保育所運営のあり方に影響を与える 重要な制度と認識しております。

 議員ご指摘のように、保育の質を低下させないという前提のもとに、柔軟に検討を進めて参りたいと考えております。

教育問題につきましては、教育長がお答えいたします。

   
                                 
                教育長答弁            
               

木下議員の指定管理制度についての私に対するご質問にお答えさせていただきます。

 直営施設の指定管理者制度への移行についてでございますが、教育委員会といたしましても、所管の直営施設に管理運営について、制度の趣旨を踏まえ、区長部局と協議しながら指定管理者制度の適用について、鋭意検討してまいりますので、ご理解をいただきますようよろしくお願いいたします。

   
                                 
                木下質問              
           

次に、特色ある公園については、平成15年の第三回定例会において、わが会派の水島議員から質問を致しました。それに続いて今回も質問させていただきます。

平成 10年3月に策定された「台東区長期総合計画−いきいき多彩・下町たいとう」において、「水とみどりの潤いづくり」という施策の中で、地域の要望等に応じた「特色ある公園整備」を、平成10年から19年までの10年間に20箇所、年間2公園を計画的に整備することになっていますが、平成12年度の財政健全推進計画において、事業縮小・繰り延べすることとなりました。その後、平成14年の「台東区行政計画」において、下水道工事完了に伴う復旧時等に行う改装工事として3公遊園が計画されました。

その結果として、平成 10年からの公園の改修実績は、下水道工事関連の「竹町公園」「金竜公園」のほか、新設の「吉野公園」を含めて6公遊園となっています。

財政健全推進計画において事業縮小・繰り延べすることとなっているとはいえ、台東区長期総合計画の実情と比べ、達成率が50%にも満たないのであります。

公園は、都市の環境保全、潤いある景観形成、レクレーション及び、防災性の向上など、極めて多面的な機能をもつ、都市生活に必要不可欠な社会資本だと私は認識しています。

公園がこうした重要な社会資本であるためには、計画的な維持更新が不可欠であり、これを怠れば台東区民が、「公園はないほうがいい、公園はいらない」という状況になってしまいますし、一定の時期になると、膨大な量の公園が一度に更新時期を迎え、財政面で対応できなくなってしまう恐れがあります。

その意味からしても、財政事情の厳しい中にあっても、事業規模・事業内容の工夫をしながら、コストの削減策を工夫し、台東区長期総合計画にある「特色ある公園の整備」という、事業を次期長期総合計画に位置づけ、計画的に推進していく必要があると思いますが、お考えをお聞かせ下さい。

現在の公園を見回すと、「特色ある公園」といいながら、どの公園も画一的であると私は思います。

例えば、遊具公園、スポーツ公園、ドックラン公園、自然公園等々という特色性をだす必要性があると思います。

最近、公園に行くと、犬と散歩をしている多くの区民を見かけます。

平成10年の犬の登録数を見ますと、3,077頭でしたが、平成14年では、3,899頭と3割近い増をしています。その要因としては、核家族による一人暮らしの、かたがたの心の癒し効果が多くを占めているのではないでしょうか。

こうした状況の中で、飼い犬のリードをはずして、自由に遊ばせることが出来る、「ドックラン」に対する関心が高まっています。

東京都においては、駒沢オリンピック公園・神代植物公園にドックランドを設置し、今後も6つの公園へ順次拡大して行くとの方針がだされました。

増加する愛犬家の皆さんを支援するためにも、犬が苦手という方々のためにも、安心して公園を利用するためにも、ドックランの整備が急務だと思います。

そこで、特色ある公園の一つとして、また、区の公園に限らず、東京都の公園も含めてドックラン公園の整備について検討する必要があると思いますがお考えをお聞かせ下さい。

ドックランが、ハード面だとすれば、愛犬家のマナーの向上と、犬を取り巻く環境作りの面はソフトの部分だと思います。

今まで、犬と人間はどちらかといえば対立関係にありました。犬にかまれないようにとか、狂犬病の予防といった、犬を排除しようという施策でした。

しかし、最近では、犬を心のパートナーとして飼う人たちが増えました。マンションでも、犬との同居を許すマンションが売れている状況です。

そんな状況の変化は、先程申しましたように犬の登録件数の増大でも明らかです。

その意味からしても、これからの行政の姿勢として、取り締まり中心の施策から、人と動物との調和のとれた共生社会を築くための施策に展開する必要があると思います。

そのためには、飼い主と犬との良好な関係を築くだけでなく、地域社会が受け入れられる状況をつくることが重要です。

ソフト面において、これからどのように取り組んで行くのかお考えをお聞かせ下さい。また、共生社会を構築して行くのであれば、当然、保健所のみの対応では、時代の変化に対応できません。

各部との連携についてのお考えもお聞かせ下さい。

   
                   
                                 
                区長答弁              
               

ご質問の第三は、特色ある公園についてでございます。

まず、「特色ある公園の整備」を長期総合 計画に位置付けることについてでございます。

現在、大型遊具の改修やバリアフリーの 推進に加え、隅田公園梅めぐり散歩道など、皆様に愛される公園の整備に努めております。

 長期総合計画につきましては、現在、「基本構想策定審議会」において、検討を進めて  頂いておりますが、計画的に公園の整備を 進めることは「賑わいと元気のまち台東区」の実現に不可欠であると認識しております。

今後、公園の利用状況や地域特性を踏まえ、「特色ある公園の整備」を計画的に推進して参ります。

次に、ドッグラン公園の整備検討についてでございます。

ドッグランにつきましては、社会的関心やニーズの高い施設であると認識しております。

しかし、ドッグラン公園の整備には、スペースの確保、運営や衛生面での管理及びその管理主体など、多くの課題がございます。

区の公園につきましては、区民の憩いの場としてご利用いただいておりますので、地域の皆さまの理解と協力が不可欠でございます。

一方、都では、ボランティア等の協力、近隣住民との調整など、条件の整った公園 から設置に向けた検討を進めております。

区といたしましては、まず、公園利用者をはじめ、地域の皆様などに対し、ドッグランに関する調査を実施いたします。

次に、愛犬家へのソフト面の取り組みについてでございます。

私も、現代社会、とりわけ都会においては、飼い主にとって、犬をはじめとする動物は、暮らしにうるおいを与えてくれる存在となっていると感じております。

同時に、動物の飼育にあたっては、動物愛護の観点からも、また、地域社会における共生の観点からも、望ましい環境を築くことが求められることは、議員ご指摘のとおりでございます。

従来から、区では、毎年、上野公園内で台東区と環境省・東京都及び動物愛護団体が構成する実行委員会によって、「動物愛護ふれあいフェスティバル」を開催したり、「健康まつり」において、獣医師会の協力を得て、ペットの相談コーナーを設けるなど、動物飼育に関しての啓発を実施して参りました。

 さらに本年3月下旬には、しつけ・マナーについて理解を深めていただくための講演会を開催する予定でございます。

今後とも、様々な機会をとらえて、飼い主と動物、さらには動物を介した区民同士の明るい共生社会を築き上げるための取り組みについて、各所管の連携を図りつつ検討して参りたいと存じます。

   
                                 
木下質問

議員である私たちの権利として、条例案の提出権があるのは十分承知していますが、新しい条例を造って、それを運用するものの魂が入らないのでは、真に生かすことはできないと考え今回あえてこの質問をさせていただきます。

条例第 46号「東京都台東区立リサイクルプラザ条例」です。

この条例は、リサイクル活動の場を提供することにより、資源の有効利用の促進を図り、もって、資源循環型の社会の形成に寄与するため、東京都台東区リサイクルプラザを設置すると、第一条にうたっております。また、第三条の事業に、リサイクルに係わる資料収集及び提供に関すること。不用品の再生及び再利用に関すること。

不用品の展示、提供及び販売に関すること等々となっており、平成 8年6月24日に交付されました。この条例を受けて平成8年10月に台東区リサイクルプラザが蔵前の地に開設され、年間45,000人の来館者を向かえ、区民のリサイクル活動の拠点として、先駆的な施設として内外の注目を集めました。

しかし、開設後、 7年が経過し、リサイクル問題も、環境問題を解決するための一つの取り組みとなり、地球規模の環境問題についての理解を深める時代となりました。

わが国でも、近年、環境学習や環境教育の重要性が認識され、昨年 7月には、「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」いわゆる環境教育推進法が成立し、地方公共団体も環境保全意欲の増進や環境教育を推進する責務が定められたところですが、本区においては、未だ、環境学習に関する情報発信、活動及び交流の拠点となる施設がありません。

そこで私は、東京都台東区リサイクルプラザ条例を改正して、台東区リサイクルプラザを、リサイクル事業にとどまらず、省資源、省エネルギー、自然保護など、環境に係わる総合的な学習や啓発の拠点施設として再構築する必要があると考えますがお考えをお聞かせ下さい。

以上で質問を終わります。

 
   
区長答弁
   

ご質問の第四は、リサイクルプラザ条例についてでございます。

 平成十五年七月に制定された「環境教育推進法」は、環境保全意欲の増進を図り、環境教育を推進するための情報提供、助言を行う拠点の整備を、地方公共団体の努力義務として定めております。

本区においては、これまでも区民や環境 団体等との連携のもとで、野外体験を取り 入れた環境学習講座などの啓発活動を行って参りました。

 今後は、こうした活動に関わる人材や情報が集まり、交流する環境学習の核となる施設を整備することも必要でございます。

 議員ご指摘のように、リサイクルプラザをリサイクルを含む環境問題全般について、総合的に学べる場として、機能の拡充を図ることは、区民の環境に対する取組意欲の向上、環境学習リーダーの育成など、様々な効果が期待できるものと考えております。

 そこで、来年度は、「リサイクルプラザのあり方」について、検討会を設け、施設が持つべき機能や運営方法等について、有識者や区民、関係団体などから幅広く意見を伺いながら、見直し案を取りまとめ、適切に対応して参ります。