区財政の将来展望について    
               
 

新政権発足から早くも半年が経過いたしました。

政府は「コンクリートから人へ」を旗印に、平成22年度予算編成を行い、現在参議院で審議されております。

この予算については賛否両論がありますが、生活者重視の予算編成が出来たと思っています。

また、政府は、平成22年度予算において、国民が直面する課題の解決に取り組むと共に、将来を見据えた政策を着実に実現していくため、この6月までに中長期的な財政運営戦略を策定するとしています。

危機的な状況にある国家財政を預る者として、財政の将来展望を国民の皆さんに明らかにすることは、大変重要なことであると、私も認識しております。

さらに、地域主権の名のもとに、分権改革の実現に向けても取り組んでいます。

この6月には、ひも付き補助金の一括交付化や出先機関改革などの道筋を示した「地域主権戦略大綱」の原案を策定する予定であり、地方財源の充実強化が大いに期待されるところであります。

何と言っても、役割と権限に見合った財源の確保が地方自治の基本でありますが、戦後しばらくの間は、3割自治といわれてきました。現在、相当、改善が見られるとはいえ、まだまだ、地方が自由に使える財源は乏しい状況にあるといえます。

今こそ、国も地方も、本気で、地方自主財源の確立、国から地方への税源移譲に取り組むときがきていると、私は実感しています。

しかし、いくら国から地方に税源が移譲されようとも、区の財政構造が軟弱では、地方主権も絵に描いた餅で終わってしまいます。

先日の基本質問で、平成22年度の予算構造について区長にお尋ねしたところ、区が自由に使える特別区税や特別区交付金が減少する中で、生活保護費などの義務的経費の増大を、投資的経費の減少と基金活用で対応したとの答弁がありましたが、確かに、22年度は、大規模改修などが終了した結果、一時的に投資的経費を縮減することが出来ましたが、中期的な視点で見れば、学校や保育園など子どもの関連施設の改修など、近い将来において、投資的経費の更なる増加も見込まれます。

また、生活保護費は、区のみの課題ではなく国全体で考えるとはいえ、今後の区財政をより一層圧迫する可能性も否定できません。

一方で、区の最大の財源となっている特別区交付金は、その原資の中に、景気変動に大きく左右される市町村民税法人分が入っており、必ずしも安定した財源とは言い切れない面があります。

さらに、22年度予算は、30億円以上の基金を投入し、歳入と歳出のバランスを保ったが、基金は、無尽蔵にあるものではないことは明らかです。

私は、4日間の予算審議を通して、このことを、あらためて実感いたしました。

今予算は、様々な努力により、何とか区民が安心して生活できる予算とすることが出来ましたが、決して区の財政構造は、磐石ではないということが明らかになったと思います。

私は、区の財政の将来について、まったく安心できる状況にはないとの認識に立ちました。

国が、せっかく用意しようとしている、地域主権の器を活かし、本当の意味での自立した自治体となるためには、区の財政基盤をもっと、もっと強化する必要があると私は確信いたしました。

先ほど申し上げましたとおり、国は、暮らし優先の国民目線で、平成22年度予算を創り上げると同時に、国民の将来に責任を持つものとして、中長期的な財政展望を示すとしております。

私は、区においても、区民の皆さんの将来に責任を持つために、区の財政について、将来展望を明らかにする必要があると考えています。区財政の将来について、どのような展望を描いているのか、区長にお伺いいたします。

区長答弁

木下委員のご質問にお答えいたします。

区財政の将来展望につきましては、長期総合計画 後期計画において、平成22年度から5年間の財政収支の推計を行っております。

具体的には、今後も、厳しい財政状況が、さらに続くことを前提に、計画を着実に実行するため、特別区債の発行や基金のとりくずしを行うことで、収支の均衡を保っております。

しかしながら、計画期間 終了後の26年度末における基金残高見込みは、100億円を下回り、厳しい財政運営が予想されます。

私は、将来にわたって、区民の皆様が安心して生活できるよう、中・長期的な視点から、歳入・歳出構造の再構築に取り組み、より強固な財政基盤を確立して参ります