基本質問
   
             

木下えつき質問

今予算は、一般会計予算額887億円と、前年度予算に比べて、0,8パーセント、7億円の増額予算となっています。私は、この予算を見たとき思い切った積極予算を組んだものだという印象を受けました。しかし、予算表を見てみると、国の施策である子ども手当の創設の経費が約15億円含まれておりその経費を除くと、実質では8億円のマイナス予算になっています。その上、歳入歳出予算を前年度と比較すると、歳入部分では、特別区税、地方消費税交付金、特別区交付金など、一般財源の合計額は約512億円になっております。前年度と比べると約32億円の減額です。特に歳入の3割以上を占める特別区交付金は、19億円の大幅減となっております。その反面、使い道が特定されている、国庫支出金や都支出金などの、特定財源は、約344億円で、前年度に比べて約37億円の増額です。その上に区の貯金である基金の取り崩しが約31億円です。

すなわち、歳入については、使途が限定されている特定財源が大幅に増加する一方、一般財源は大幅に減少し、基金を取り崩しているということになります。

歳出の面から見ると、人件費や扶助費など、容易に削減が出来ない義務的経費は約510億円で、人件費が前年度より削減されていますが、36億円の増となっています。

また、公共施設の改築や維持保全のための工事費など、ハード整備を行う投資的経費は、前年度に比べて約34億円の減となっており、生活保護費など簡単に削減できない義務的経費の増額分を投資的経費の減で補っているという構造になっていると思います。

この予算構造からすると、平成22年度予算は歳入が大幅減少する中、事務事業の見直しなどにより歳出の抑制に努めるとともに、柏葉中学校やリバーサイドスポーツセンターの大規模改修が終了し、投資的事業が一段落したために、生活保護費の増など、区民の皆さんが直面する課題に対応すると共に、子育て分野など将来を見据えた施策を実施する財源が確保できたと私は考えますが、区長の認識をお聞かせください。

また、投資的経費が34億円の減になっていますが、区内、中小業者に対しての影響はどうお考えですか。区長のお考えをお聞かせください。

当然、このような分析の予算編成だとしたら、新規事業の施策展開が組みづらいと思います。予算編成方針会議の区長プレゼンテーションで提案された102事業80億円のうち72事業51億円が計上されたが、各部の提案について区長はどのように査定を行ったのか、基本的な考えをお聞かせください。

私は、景気の先行きが不透明の中で、生活保護費などの義務的経費がますます増加する一方で、特別区民税等はさらに減少する可能性もあります。その上、区には、今後、多くの改修など投資的経費が、再度増大する可能性が大きいと考えています。これからの予算審議を通して理事者の皆さんと議論をした上で将来的展望については総括でやりたいと思います。

区長答弁

木下委員のご質問にお答えいたします。

まず、予算構造の認識についてでございます。

平成 22 年度予算の編成にあたりましては、委員ご指摘のとおり、柏葉中学校等 複合施設の 大規模改修の終了などにより、投資的経費が前年度に比べ大幅に減少する反面、生活保護費の増加や、こども手当など、国の新たな施策による

負担が想定されました。

また、景気の低迷により、特別区税や特別区交付金といった 一般財源の 大幅な減収が見込まれ、財源不足が発生する 可能性がございました。

このため、全庁をあげて 経費の削減や 歳入の確保に努めるとともに、基金を活用した結果、区民の皆様が直面する 課題の解決と 区の将来を見据えた施策を着実に展開するための 財源の確保を図ることができたものと、私も認識いたしております。

次に、投資的経費の減による中小企業への影響についてでございます。

投資的経費の中には、区有施設の大規模改修のように、一時的に 多額の経費を要するものがあり、年度間で変動がございます。

そのような状況の中で、区では、これまでも、区内経済の活性化と 中小事業者 育成等の観点から、契約案件の規模や 内容等を勘案しながら、小規模 契約事業者をはじめ区内中小事業者への発注に、積極的に努めて参りました。

今後も引き続き、様々な創意工夫を重ねながら、区内中小事業者の 受注機会の拡大に努めて参ります。

次に、各部からの提案事業の査定における基本的な考えについてでございます。

予算編成 方針会議では、各部の提案事業につきまして

プレゼンテーションを行うとともに、政治 経済状況の変化が続く中で、子育てや まちづくりなど、区の重要施策を いかにして着実に実施するか ということにつきまして、意識の共有化と 連携強化を図りました。

各部には、これを踏まえて作成した予算要求を提出させました。

査定にあたりましては、事業の必要性・効果や 優先順位、事業規模、実施方法、関係機関との調整の状況などを総合的に考慮し、予算配分を行ったものでございます。

木下えつき質問

次に、今回の予算を区長の任期満了の最終予算編成ととらえて、区長の公約達成のためにどのように表現されているかという角度でお伺いいたします。

区長は、2期目の当選を果たした、平成19年の第二回定例会において、18万都市を目指して、安全安心対策・子育て支援や教育・健康・福祉など区民に密着した施策をはじめ、環境や文化・観光・産業、そしてまちづくりなど、多種多様な課題に適切に対応し、さらに時代のニーズを先取りした魅力的な施策を打ち出していくことが大切でございます。私は皆様の期待に応えるため、「区民との協働」を基本理念に区政に関する課題を一つ一つ着実に解決、区外の方をも魅了し、暮らしてみたいと選ばれる 台東区 の想像に向けて、全力で区政に邁進する所存でございます。と申されました。

区長が公約として掲げた18万都市は、外国人登録者数を入れると見事に達成されたと評価いたします。また、この3年間財政事情が決していいわけではない状況において、観光・子育てとがんばってこられたことに対しても高く評価しています。

そこで、今回の予算にあたり、区長が2期目の当選をされた平成19年4月から平成22年1月1日までの 台東区 の年齢別人口動向の面から見てみますと、0歳から4歳までは210人の増で、5、515人となっております。また、5歳から9歳までも107人の増で5、178人となっています。しかし、10歳から14歳が58人の減で5、008人・15歳から19歳が175人の減で5、232人・20歳から29歳までは、242人の減で19,219人、30歳から39歳は1、187人の増で28,841人、40歳から49歳までは3、007人の増で、23,891人、50歳から59歳は3、043人の減で20,471人、60歳以上はおおむね増加傾向です。

この人口変化を見て区長が公約した18万都市の人口構造どおりになっているのかお答えください。もしなっていないとしたらどのあたりが違うのかもお答えください。

当然、単純に人口の変化だけでは分析できないことも分かっていますが、数字に出た結果なのでよろしくお願いいたします。

予算審議の中で区長の公約の実現がどのように表現されているかは論議の中で感じ取っていきたいと思いますが、区長が公約実現に向けて、この予算に込めた思いをお聞かせください。

区長答弁

ご質問にお答えいたします。

まず、人口についてでございます。

将来にわたって 本区の活力を維持し、発展させていくためには、将来を担う ファミリー世帯の定住を一層 促進していくことが必要でございます。

私は、「子育てするなら 台東区 」を掲げ、マイホーム取得支援、ファミリー世帯 家賃支援を実施するとともに、安全・安心対策をはじめ、中学生までの医療費の無料化や 小児 ( しょうに ) インフルエンザ ワクチン接種費の助成など、子育て家庭に対する支援に、積極的に取り組んで参りました。

その結果、一般的にファミリー層と言われる30歳代

から40歳代の人口が増加するとともに、15歳から64歳までの 生産年齢人口についても 転入者が転出者を上回っております。

様々な施策の展開により、暮らしてみたいと選ばれる 台東区 としての成果を上げつつあると認識いたしております。

次に、平成22年度予算に込めた私の思いについてでございます。

平成22年度におきましては、大幅な税収減が見込まれる中での予算編成となりましたが、全庁を挙げて 経費の削減と 歳入の確保に努めるとともに、基金を活用した結果、長期総合計画 後期計画や 行政計画に基づく事業など、真に必要な事業に 限りある財源を配分することができたと認識いたしております。

今後、厳しい財政状況が続くと予測される中にあっても、私の目指す「にぎわい いきいき したまち台東」を実現できるよう、必要な財源の確保に努め、これまで以上に知恵を絞り、創意工夫を重ねて参ります。