新台東病院について        
                     
   

区民クラブの皆さんの了解を得て区長・教育長に質問いたします。

新台東病院等整備事業は、平成 15 年 7 月の整備計画策定に始まり、東京都との覚書の締結、運営事業者の選定、そして、

基本計画の策定、基本、実施設計と進み、いよいよ今年は、新築工事に着手する運びとなりました。

この病院建設の基本コンセプトは、区長が公言した「区民の協力を得ながら、区民とともに事業を進めていく」という言葉に尽きると思います。

区長は、この基本コンセプトの、精神を貫いて、この事業を進めていくのか、最初に、お伺いします。

次の質問は、最近の近隣住民の苦悩についてお伺いいたします。今、千束 3 丁目の建設予定地では、基礎解体と土壌処理工事が急ピッチで行われています。

そんな状況の中、近隣住民から、「毎日、震度2ぐらいの揺れを感じて船酔い状態ですよ。ひどいときには、震度 4 ぐらいの揺れがあるので、仕事に影響しているんだよ。しかし、新病院建設のためには我慢もするけれど、私の生きてる間には出来そうもないから、文句も言いたくなるんだよ。」という苦情を聞きます。

このような、住民の声を聞きますと、区の対応の仕方一つで、この事業が円滑に進まなくなるのではないかと危惧しています。特に、このままの状況が続けば、本体工事がこれから始まると、近隣住民の我慢が吹っ飛んで、怒りに変わることもあります。

そこで、近隣住民からの苦情に対して、区はどのような姿勢で、対処していくのかお聞かせください。

次に、地域への経済的還元についてお聞きします。

この質問は、迷惑料をくださいというのではありません。

平成 18 年度の予算案によれば、新病院と併設の老人保健施設等を含めた施設の建設費は、総額約70億円になります。

その入札方法などは、これから検討していくと思いますが、工事の規模を考えると、大手の総合建設会社、つまりゼネコンの入札になるのだろうと思います。

この、建築費約 70 億円が、ゼネコンだけに経済効果をもたらすのではなく、地域にも、何らかの方法で経済効果を波及させるべきだと考えます。

そこで、入札の際、建材の調達や器材の発注、下請け工事等々を、出来るだけ、区内業者を使うような条件入札をするか、又は、ゼネコンとの工事契約の時に、区内中小企業や地元業者を利用させるような方策を講じるか、地域への経済還元を考えるべきだと思いますがお考えをお聞かせください。

次の質問は、新病院の運営方針についてお伺いします。

私が、「推進協議会」の委員であったとき、運営事業者の「地域医療振興協会」と、区民代表の間で、病院の運営についてさまざまな論議がありました。

その結果、平成 16 年 6 月に「基本計画」が策定されました。それには、運営事業者と区民とのさまざまな約束事が記載されています。

例えば、休日、準夜間の小児初期救急診断の実施や、利用者本位で満足度の高い医療の提供、健全で安定的かつ効果的な運営などです。

また、平成 15 年度の運営事業者の選定課程においても、地域医療振興協会が自ら、区民に提案したさまざまな事柄があったはずです。

しかし、現在の医療・介護を取り巻く環境は、大きく変化しています。

介護保険制度の改正による、ホテルコストの利用者負担の導入、診療報酬の引き下げや療養病床の縮小案など、医療費抑制を目的とした医療制度改革の検討などがあります。

まさに、病院経営にとっては、大変厳しい状況になりつつあります。

このような状況の中で、区民は、本当に約束を守ってくれるのかと、不安を抱き始めています。

特に、小児初期救急などの不採算事業は、真っ先になくなるのではないかと言う不安の声が聞こえてきます。

そこで、区は、基本計画で定めた内容を一つ一つ検証しながら、どのように実現していくか、地域医療振興協会と、今から話し合いをはじめるべきだと思いますがお考えをお聞かせください。

最後の質問は、施設の早期開設についてです。

新病院の開設時期については、区長は、これまで、「一日でも早く開設できるように努める」といってきました。

しかし、 18 年度予算案の概要を見ると、開設予定日は、平成 21 年 4 月と、基本計画を策定したときと、まったく変わっていません。

今年は、建設が始まる年です。そろそろ具体的な目安を区民に示す時期ではないでしょうか。

国や都の補助金申請との関係や天候などによる工事への影響など、不確定要素が多くあることは承知していますが、その上で、区民の期待にこたえるためにも、たとえ努力目標であったとしても、どれだけ早く開設できるか、諸条件を含めて具体的な時期を明らかにするべきだと思いますが、現段階での区長の見込みをお聞かせください。

地元の人達は、都立台東病院がなくなってから、一生懸命新病院が出来るよう運動をしてきました。そして、その実現のために、我慢をしています。

どうぞ、地元の人達が安心できる答弁を期待して、次の質問に入ります。

 

 

「区長答弁」

 

木下議員のご質問にお答えいたします。

ご質問の第一は、新台東病院についてでございます。

まず、病院建設を進める基本姿勢についてでございます。

これまで、広く区民をはじめ、有識者、関係者等の参画を得た「新台東病院等整備推進協議会」を設置し、計画段階から区民とともにさまざまな協議を行いながら進めて参りました。また、事業の進捗状況に応じて、区民説明会等を開催し、常に区民の皆様からのご意見ご要望をできる限り事業に反映するよう努めてきたところでございます。今後とも、整備にあたっては、区民の皆様とともに進めて参ります。

次に、近隣住民への対応についてでございます。

整備を着実に進めるためには、何よりも住民の声を真摯に受け止めることが第一であると考えております。引き続き、近隣の皆様の声を直接お聞きして、誠心誠意、迅速に対応して参ります。

次に、地域への経済還元についてでございます。

 新台東病院等の建設工事の発注につきましては、生涯学習センターなどの大規模建設工事と同様に、複数の事業者からなる共同企業体による入札となります。

共同企業体の構成員には、必ず区内の事業者が含まれることを入札参加資格の要件としたいと考えております。

こうすることで、区内事業者の受注の機会を確保し、地域への経済効果の波及を図って参ります。

また、落札した共同企業体には建材の調達や下請工事について、区内中小企業を利用するよう要請して参ります。

次に、病院の運営方針についてでございます。

医療制度改革を始め、病院経営を取巻く環境は厳しい状況ですが、基本計画で示した運営方針につきましては、運営事業者とさまざまな工夫を行いながら、小児初期救急診療などの計画内容を確実に実施して参ります。

次に、施設の開設時期についてでございます。

実施設計において、建設工期を当初の二十八ヶ月から二十六ヶ月へ二ヶ月短縮したところですが、今後の埋蔵文化財調査や東京都の老人保健施設の補助手続きなどを考慮し、現時点での開設時期は、平成二十一年四月としたものでございます。今後も、引き続き、補助決定の時期を早めるよう東京都へ働きかけるなど、さまざまな創意工夫を図り、早期開設を目指して全力を尽くして参ります。