一葉記念館問題について        
                             
   


今年の11月に、新一葉記念館が新装新たに開館します。

そこで、新一葉記念館の開館にあわせて北部地域の観光・街づくりにどのように取り組むのか質問いたします。

質問に入る前に、竜泉の地に、一葉記念館が何故、出来たのかという歴史について述べさせていただきます。

一葉記念館協賛会会長であった、平山氏の著書によると、

樋口一葉は、明治26年7月20日から翌年の5月1日まで、下谷竜泉寺町365番に、母親と妹と住んでいました。

皆さんもご存知のように、名作「たけくらべ」の題材はこの地で得たものです。

大衆文学作家である、菊池寛が、「一葉が竜泉寺町にわずかな月日であるが、生活していたことにより、下町の細やかな人間模様や、下町特有の風物詩をしっかりとらえて、「たけくらべ」の中に織り込んだ。」と絶大な評価をしていると共に、何か後世に残すものを思案しているということを、当時竜泉寺西部に居住していた、菊池寛の秘書の佐藤女史から聞きました。このことが、きっかけとなり、有志が一葉記念碑を、昭和11年7月に建てました。

戦後、焼け野原となった地に、竜泉寺町中部公園という小公園が残土の山と化してあり、その公園を地元の人達が整備して、「一葉記念公園」と改名する請願を東京都に提出し、昭和24年2月議会で可決され、8月25日から正式に一葉記念公園となったのです。

その前年の12月19日に一葉記念協賛会が発足し、「一葉記念碑」を復旧した後、「一葉女史たけくらべ記念碑」を建設し、「一葉女史旧居跡碑」を建てました。

それから、一葉記念館建設地の確保に紛争し、現在の場所を取得しましたが、建設費が皆無のために、記念館建設・管理運営を 台東区 にお願いしようということになり、土地を、 台東区 に寄付したのです。その後、 台東区 と、地元の有志が、資料の収集に尽力し、現在の一葉記念館が存在しているのです。このように、一葉記念館は地元と密着した館であります。

そこで、これからおこなわれる、新一葉記念館の落成式に地元と連携した落成式にしていく考えがあるのかお伺いいたします。

又、新一葉記念館の開館に対して、区はどのようなことを考えているのかもお聞かせください。

地元と密着した記念館を生かして、地元の人や一葉フアンによる一葉ボランティアガイドの育成をするべきだと考えますが、いかがでしょうか。

また、新一葉記念館が開館すると北部の観光の拠点となります。三ノ輪駅から千束神社・三島神社・吉原神社・おおとり神社・そして見返り柳・御行の松。又、地下鉄 三ノ輪駅 から南千住駅 に向かった 荒川区 にも沢山の名所旧跡があります。

これらを生かした観光路線の開発と PR をどのように、進めていくのか、お伺いいたします。

新一葉記念館には駐車場がありません。

全国から多くの一葉フアンが訪れるようになれば、駐車場は不可欠になります。

記念館の近くに、バス 2 台ぐらいが止まれるぐらいの土地を確保して駐車場建設をする必要があると思いますがいかがでしょうか。

また、これらの観光ルートを結ぶには、道しるべが必要だと思います。

その道しるべとして、区道に植えられている、一葉桜がいいのではないかと思います。

年々盛んになっている、一葉桜祭りとの連携も取れるのではないでしょうか。

この一葉桜こそ、三ノ輪から浅草に向かう国際通りに植えて、一葉記念館の道しるべにするべきだと思いますがいかがでしょうか。

ただ、国際通りは、都道です。

そのために、いろいろな問題があります。

そこで、私の提案は、一葉記念館を中心に、一葉記念館を訪れる多くの一葉フアンと、地元で一葉記念館を守り続けた方々で一葉桜保存会のようなものを設立したらいかがでしょうか。

ちなみに、 足立区 にある都立舎人公園では、「舎人公園桜の森づくり事業」として、新しい桜の名所となるよう、今ある300本の桜を、4年間で700本に植栽し、千本桜の名所づくりを行っています。

植栽する桜については、多くの人々に愛されるように、個人・団体・企業等広く寄付を募っています。

桜の苗木を寄付していただくと寄付者の名前とメッセージが入ったプレートを設置することになっています。

寄付する桜はソメイヨシノで1本3万円、サトザクラが1本5万円です。

平成17年1月より募集を開始しましたが、募集本数以上の寄付の申し込みが来ていると聞いています。

このように、寄付による桜植え付けの手法を、国際通りに適用し、住民参加による「一葉記念館の道しるべ事業」を都に提案してはいかがでしょうか。

区長が熱望すれば、都も動かざるをえないと思いますが区長のお考えをお聞かせください。

この記念館は、一葉を愛した竜泉寺の人達の思いがこめられています。

これを契機に、上野・浅草だけではなく、北部観光に力を注いでいただくことを願って、次の質問に入ります。

 

「区長答弁」

ご質問の第二は、新一葉記念館の開設についてでございます。

 まず、新一葉記念館の落成式と地元との連携についてでございます。

 一葉記念館は、議員ご案内のとおり、開館以来「一葉祭」などの行事と共に、地元に愛されながら運営してきたところでございます。

 現在、新一葉記念館は、開館に向けて着々と工事が進んでおります。落成式は、十一月初旬を予定しており、地元の皆様の理解のもと、午前中に式典と内覧会を行い、午後に浅草公会堂での作家「瀬戸内寂聴」落成記念講演会を開催する予定でございます。さらに、「一葉祭」や他の事業において地元の皆様との連携を図って参りたいと存じます。

 次に、開館に向けての考え方についてでございます。

 新記念館は、「新たな一葉との出会い」をテーマに、「歴史と文化のまち 台東区 」にふさわしい施設として、全国へ情報発信していきたいと考えております。そのためには、区をあげて地元の方々と連携しながら、イベントや広報活動を進め、本区の魅力を発信していきたいと存じます。

 具体的には、JR東日本と協賛する文化施設記念スタンプラリーや一葉研究者によるパネルディスカッション等を実施していきたいと考えております。

 また、PR活動として、エコーはがきや記念切手の販売、JR 上野駅 構内でのPRイベント等を計画しております。

 次に、一葉ボランティアガイドの育成についてでございます。

 入館された方々に、一葉についてより一層理解していただき、親しんでいただくためには、適切な館内ガイドが大切であると認識しております。

 議員ご提案の地元の人や一葉ファンによる、一葉ボランティアガイド育成は、貴重なご意見でございますので、実施に向けて検討して参ります。

 次に、新一葉記念館を拠点とした観光路線の開発とPRについてでございます。

新一葉記念館は、わが区の貴重な文化資源の一つであり、本区の観光振興を図るうえで、重要な位置を占めていると認識しております。  

周辺には、千束稲荷神社、三島神社、鷲(おおとり)神社など、一葉女史ゆかりの地が数多くあり、これらの文化資源を活用した、新たな観光コースづくりを進めて参ります。

また、観光コースを広域的に捉え、区を越えた、より魅力的なコースづくりも大切な視点であり、隣接区とも協議して参ります。

PRにつきましては、様々な広告媒体を活用して、積極的に展開して参ります。

 次に、新一葉記念館の駐車場整備についてでございます。

 私も、議員ご提案のとおり、多くの人に入館していただくためには、バス等の駐車場を確保することが重要であると考えております。現在、近隣には適地がございませんが、今後も駐車場の確保に向けて努力して参りたいと存じます。

次に、一葉記念館の道しるべ事業についてでございます。

区では個性ある景観を創り出すため、特色ある街路樹の整備を進めており、一葉桜・小松橋通りに「一葉桜」を植栽しております。

桜は管理が大変ですが、落ち葉清掃や害虫防除などの管理を地域自らが行うことで桜の街路樹が実現いたしました。

また、桜の開花時期には、地元の方々によって「一葉桜まつり」が開催され、大変賑わっております。

議員ご提案の、寄付による一葉桜の植栽は、多くの方に愛着を持っていただける手法であり、街路樹を、自分達の木として管理していく気運も高まっていくものと考えております。

区は、地域の主体的な取り組みを応援し、国際通りに一葉桜の道しるべが実現できるよう、積極的に東京都へ働きかけて参ります。